新型コロナウィルス オンライン初診が問いかけるもの

新型コロナの感染拡大を防ぐため、日本政府が、病院でのオンライン初診実現を進めざるを得なくなった。

自民党、安倍政権と日本医師会のこれまでの蜜月の関係を考えると、大胆な方針転換ではあるが、更なる感染拡大は、経済大国の凋落、国家財政の破綻を招くこととなり、日本国家存亡をかけて、この拡大に歯止めをかけなければならないとの危機感が、このような政策決定を実現させたと言える。

病院、診療所への外来患者が新型コロナに感染していたとしても、軽症であれば、症状が無いわけで、コロナとは別の診療外来だとしても、待合室、診察室で他の患者や、医師、看護師、事務員に感染させる可能性がある。

これまで、無症状の感染者であった外来患者や、入院患者を見舞いに来た家族が医療施設に感染をもたらしたこと、その他感染経路不明な理由によるクラスター(感染の大量発生)の例が後を絶たたない。

この様な、状況下において、医療現場の最前線で新型コロナに対処している、謂わば、身内である医師から、オンライン診療、オンライン初診の実現は喫緊の問題として政府に切実な訴えが為されたことは、日本医師会としても無視出来ないことであり、苦渋の選択であっただろうことは想像に難しくない。

今回、オンライン初診、診察の実現に至ったわけであるが、この施策がコロナ収束までの一時的な施策に留まるとは考えられない。

その理由は、新型コロナ・ウィルスの特性によるものである。たとえ仮に、ワクチンや特効薬が開発されたとしても、新型コロナの遺伝子が変化すれば、別のワクチンや薬を開発するまでは、今回のように、1年以上もの間感染拡大を受容しなければならなくなるからだ。

インフルエンザを例にとって考えてみるとわかり易い。インフルエンザが流行する冬季に入る前に、あらかじめワクチンを接種し、たとえインフルエンザに罹ったとしても、軽症で済むようにするというのが一般的な対策である。しかし、このワクチンは毎年、将来的に発生すると想定されるインフルエンザの型に応じて開発、接種されるわけで、同じワクチンを毎年接種するわけではない。インフルエンザは毎年変化を継続するからだ。

新型コロナがたとえ、ワクチン開発などにより、3年後くらいに収束したとしても、現在流行っている型のコロナは、また形(遺伝子)を変えて、また現れるだろう。その時、また医療崩壊が起きないよう、また何時また新たなコロナウィルスが流行するか分からなくても、それに対する備えをする必要性から、今後もオンライン初診、診察は無くてはならないものとして、継続されることになることは確実といえる。

ウィルスと人間の共存はこれからも続いていく。それを前提に、今後の医療システム、社会システムを変化させていく、大きな転換期に来ている。

国家財政の維持を考えれば、今後、日本政府が大盤振る舞いで、際限無く国民に対する援助を継続することには、いづれ限界が来ることは明白。

それを念頭に、国民1人1人の自助努力において、この大きな社会システム転換に適応していくことが求められる状況が目前に迫っている。すぐに対応することは簡単ではないが、これまでの人生プラン(特に仕事、収入軸)の見直しを行い、対処していくことが必要だと考える。