アメリカの食肉加工報道から、日本の状況を考える

私が自宅でJCOM TVの米国CNNニュースを見ていると、衝撃的な報道があったので、シェアしたい。

ロイター通信情報によると、アメリカで食品加工従事者が、新型コロナウィルスに数千人感染、20名死亡とのこと。

アメリカのスーパーマーケットチェーンのクローガーは、上記の影響を懸念し、がいくつかの店において、食肉の購入制限をしていると発表。

このため、アメリカ国内では新型コロナウイルス感染した食肉加工従事者の数が人手不足に陥り、食肉供給が少なくなることで、食肉不足への懸念が強まっているのだ。

スミスフィールド、カーギル、JBS・USA、タイソン・フーズ、スミスフィールド、カーギル、JBS・USA、タイソン・フーズを含む食品加工企業は、従業員の新型コロナ感染を受け北米の約20の食肉処理工場で操業を停止している。

トランプ米大統領は4月28日、国内の食品供給確保に向け、国防生産法に基づき、食肉処理施設に操業継続を命じた。

日本のスーパーでもアメリカ産の食肉(牛、豚)が輸入販売されている。

先のCNNによる食肉加工企業への匿名インタビューでは、食肉の加工業務を行う際には、企業からマスクの支給はあるものの、物資不足により、手袋の支給は無い状況(素手)で食肉を加工することを余儀なくされているとの報道があって、かなり、危機的状況だと、私は感じた。

食肉にウィルスが付着したものを完全に消毒した上で、食べることは不可能ではないかと考えたからだ。

同じ理由により、アメリカのスーパーでは、食肉の購入をストップしたと考えられる。

自宅にこもっていても、購入した食品から感染することが不可避である場合、自宅に居ても、感染は拡大し続けるということになる。

上記は、食肉加工だけに限定した報道であるが、では、他の食品は大丈夫であると言い切れるだろうか。

リスクとしては、当然、他の食品の流通プロセスにおいても、食肉と同様であるとしか言いようがない。

たとえ仮に、食材料品が小売店まで、感染することなしに納品されたとしても、

果たして、食材良品への感染を防ぐために、どの程度の対策を講じた上で、包装、加工しているだろうかとの疑念が拭えない。

病院での医療スタッフの防護対策を考えてみたい。

頭の先から、足のつま先まで、切れ目なく防護すために、粘着テープで、各防護パーツのつなぎ目をふさぎ、トイレに行くため、ご飯を食べるときに、防護服を一旦脱いだら、それらの防護服は全部一式廃棄しなくてはならない。

そして、医療現場に戻る前には、再度、頭の先から、足のつま先まで完全に防護服に身を包まなければならない。

この対策をしなければ、感染リスクを完全に排除することはできないために、医療従事者は、この手順を厳守している。

だとするならば、翻って、食品加工、包装する小売店では、医療現場相当の感染防護対策を採用しているところがどれだけあるだろうか。

せいぜい、マスクと手袋をするぐらいで、あとは、体がむき出しの状態で、加工作業を行い、休憩したあとも、手袋などの装備品の交換はしていないのではないだろうか。

トランプ大統領が食肉工場に国防法を援用してまで、感染者が出ている工場の操業継続を命令したのは、食品の供給がストップすれば、パニックや暴動になりかねないからだ。

では、このことを日本は対岸の火事として、考えて良いだろうか。

日本の食料自給率を見てみる。

農林水産省によると、

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html

「平成30年度の食料自給率は、カロリーベースで37%、生産額ベースで66%となっています。
また、食料国産率は、カロリーベースで46%、生産額ベースで69%、飼料自給率は25%となっています。」

食料の半分は、カロリーベースだと54%、半分以上を輸入に頼っている状況。

さらに考えてみよう。日本の食料備蓄の状況。

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html

 

同じく、農林水産省によると、

農産物備蓄の状況
品目概要
政府備蓄米の適正備蓄水準は100万トン程度
食糧用小麦国全体として外国産食糧用小麦の需要量の2.3ヶ月分
飼料穀物国全体としてとうもろこし等の飼料穀物100万トン程度を民間備蓄

となっている。

では、具体的に、海外からの輸入がストップした場合、日本の全国民の食料を賄うための食料は、どれだけの期間分あるのか。

最近の政府の発表では確か、1年に満たない期間だったと覚えている。

もちろん、食料の調達先は、米国だけではないし、食料輸送のロジスティクスに問題が生じているとの報道は、日本のみならず、海外でも無い(ただし、アメリカの場合、感染者の数が世界一多く、日本に比して膨大な数の感染者と死者がいることから、失業者が多数発生し、多くの生活困窮者が食料の配給を受けているという状況にはある)から、近い将来日本で食料危機が発生する懸念は多くはないと思うので、責任ある、冷静な行動を呼びかけたい。

しかしながら、今般のような世界的規模で致死率や感染力の高いウィルスの感染拡大が、将来的にも発生する可能性を考慮すると、日本の食料自給率が50%というのは、大きな懸念材料であり、今後、その対策を議論する必要がある。

遠くない将来には、世界人口が現在の発展途上国や新興国を中心に大幅に増加し、食料危機になるとの懸念がある。

それに備えて、田舎暮らしで自給自足というのもありだが、最近の新聞報道で、田舎には都市部ではあまり無いようなことが起こり得ることを考えなければならないと思った。

四国の農村で新型コロナウィルス感染拡大初期において、1人の小学生が感染したところ、誰が感染したのかという氏名と住所を照会する電話が役場に殺到したらしい。

田舎への引越しは、そのようなリスクがあるから、都市部からの転居を考えるのであれば、いつでも、都市部に戻れるようリスク対策が必要だ。